土地活用コラム「鉄筋コンクリート建物の耐久年数...」

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新築住宅

鉄筋コンクリート建物の耐久年数と、注意してほしいこと

掲載日 : 2021-01-08

「コンクリートの建物は何年もつの?」
よくお客様からこんな質問を受けますので、今回はその回答をさせていただきます。

14・洋室 (503号室).JPG

建物がきちんとその用途通りに機能するには、建物本体、外壁、防水、設備、内装等々、さまざまな部位が機能していなくてはなりません。また、未来永年メンテナンスフリーということもありません。建物も長く使うためにはお手入れが必要です。とはいえ、コンクリート自体は非常に長い期間使用できる素材です。

 実は、コンクリートというのは、年数がたてばたつほど強度が上がっていきます。

最初の1年で強度の95%くらい、その後、数年、数十年かけて徐々に上がっていきます。
ローマのパンテオン神殿は2世紀初めのコンクリート造建物で現存しており、観光名所です。(現在は21世紀ですので1900年前?!)

ローマのパンテオン Google ストリートビューより
パルテノン_.jpg

今はコロナ禍で海外どころか国内旅行もままなりませんが、Google ストリートビューという便利なものがありますので、是非、旅行気分で先人たちの偉大な知恵と努力に思いを馳せてみて下さい。ちなみに世界最古の木造建築物は日本の法隆寺の西院伽藍(7世紀)です。


話が逸れました、コンクリート建築物の耐久性についてです。
コンクリート自体は100年を優に超える耐久性があるといっても過言ではありませんが、建物のコンクリートの中には鉄筋が入っています。鉄筋は当然ですが「鉄」です。鉄は野ざらしにしておけば酸化で腐食が進みボロボロになり強度もなくなる素材です。(パンテオン神殿はコンクリート造で鉄筋は入っていません。)


 では、コンクリートの中ではどうでしょうか。

コンクリートの中の鉄筋は、空気に触れる面が少なく分劣化もしにくいのですが、それだけではありません。
コンクリートは、かなり強いアルカリ性を持っており、このアルカリ性で鉄が腐食するのを防いでいるのです。コンクリートのアルカリ性が失われるまでは、中の鉄筋は酸化を免れます。
固まる前のコンクリート(生コン)を素手で触ると、このアルカリ成分で手がボロボロに荒れてしまいます。(固まったコンクリートの表面を触っても大丈夫です。)

コンクリート打設風景_r.jpg


 では、コンクリートのアルカリ性はどのくらいの期間で失われるのでしょうか。

アルカリ性が失われることを中性化といいます。通常この中性化はコンクリートの表面から進行します。雨・風・紫外線・空気に触れる外側から進行し徐々に内部の鉄筋まで到達します。
この速度がどれくらいかというと、表面の仕上げ材や環境によって異なりますが、10年で5mm程、外側から内部へ進行します。つまり鉄筋までの距離(かぶり厚)が4㎝あれば中性化が鉄筋まで到達するのに80年かかるということになります。
建築基準法では体力壁、柱、梁などのかぶり厚は3㎝と規定されています。(実施設計では施工精度を考慮して4㎝とすることが多い)

中性化試験③.png


鉄筋が雨風に直接あたるわけではありませんので、鉄筋部分に中性化が到達してすぐに強度がなくなるわけではありません。その時点から、鉄筋の劣化がそれまでよりも早くなるということです。


 では、コンクリートのかぶり厚を増やせばよい?

と、思ってしまいますが、実はそれほど単純でもないのです。
鉄筋は、コンクリートの強度には無い曲げに対する粘り強さを担っています。この粘り強さは、かぶり厚が厚くなるほど無くなってしまいます。ですから、バランスの取れた設計が必要なのです。


それよりも、経年により発生するコンクリート表面のクラック(ひび割れ)白華(エフロレッセンス)現象には注意してください。

クラックや白華による、コンクリート内への雨水や空気の浸入により、部分的に中性化が早まってしまうからです。ですから、およそ10~15年に一度は外壁面のチェックとメンテナンスをお勧めいたします。


というわけで、冒頭のご質問には、
「おおよそ100年くらいでしょうか。十分に手入れしていただければ、それ以上のご使用が可能です。」
とお答えします。

代がかわっても、長く使っていただけるすてきな建物になりますように。

06・夜景玄関アプローチ②.jpg

この記事に掲載されたタグ : コンクリート
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