浅井工務店

コラム

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若手営業社員の目 定例会を通して育む営業スキル

  浅井工務店定例会

はじめに

2023年4月に入社した営業社員(女性)が、マンション建設現場の「定例会」に参加し、さまざまな学びを得て成長しています。
今回はそんな彼女の定例会参加レポートをご紹介とともに、弊社の主に工期が一年超かかるマンション建設現場の真剣な現場管理の一端をご紹介させていただきます。
進捗確認会議だと思い参加した営業新入社員の目に、「定例会」はどのように映ったのでしょう。
当コラムは、弊社のことをもっと知りたいという関係者のみなさまや、新たにお仕事を探しているみなさまにも参考になることと思います

定例会とは

そもそも建設現場の「定例会」とはなんでしょう。
建設工事の“進捗状況の確認” ”今後の工事の確認” ”課題確認”、”対策検討”などを共有する会議です。 現場監督・工事監理者(設計者)・設備工事業者担当者・電気工事業者担当者・その他工事に関連する業者などの関係者が参加します。
弊社では現場事務所を設けますので、定例会は現場事務所で行うことが多いです。毎月1回数時間にかけて行います。(状況に応じてその頻度は変わります)
こういった、建設のプロが集まる重要会議に、入社1年目の営業社員が何度か参加させていただき学ばせていただいています。

定例会の主な役割は、全体把握と問題解決

実際に定例会に参加してみると、それは単なる会議ではなく、その建設現場の成功を左右する重要なプロセスであると実感しました。
定例会では、工事の進捗だけでなく課題の共有、解決策の提案、そして次の工程への道筋を決定するのです。ここでの決定が、現場の成否を決定づけるのです。
建築知識がまだ浅い中、私が定例会に参加する役割は、全体の進捗と課題を把握し、関連する情報を共有することでした。特に、工事進行上の細かな点の理解をしていく必要を感じました。

学び|マンションの手摺ガラスの選定が深かった

定例会で、バルコニーの手すりガラスの色や素材を検討しました。
手摺ガラスの主な目的は、マンションの外観デザイン(エアコンの室外機や洗濯物を隠すこと)や、プライバシーの確保です。
プライバシーを確保するために、乳白ガラスがよく使われています。これは、入居者からはバルコニーの中が見えにくくなるという利点を持つ一方、外から見た場合、透明の黒いガラスの方が高級感があるという利点もあります。しかし、高所恐怖症の方を考慮し高いところから下を見ることが不安であるという意見もありました。これが賃貸の選択肢にも影響を与える可能性があります。この視点を通じて、外観デザインだけでなく、入居者の安全と快適さも重要であることがわかりました。
この件は、定例会の時点でお客様の決定には至りませんでした。バルコニーの手すりガラスの色決めにおいても、建物の立地条件、入居を想定しているご利用者様の家族構成等々を様々な視点を踏まえ、決定していく過程は大変勉強になりましたし、興味深かったです。

学び|マンション床材の比較選定は難しい

床材の選定の過程も観察させていただくことができました。
床面には日常的な歩行、家具の移動などによる摩耗が生じます。ですから部屋の用途に応じ適切な耐久性を持つ材料を選択することが重要です。
デザインはもちろん、マンションの場合は遮音性能も不可欠です。さらに、浴室やキッチンなど湿気の多い場所では、水に強い材料を選択する必要があります。お客様の要望及び予算に応じて、複数のメーカーからサンプルを取得し、価格、品質などを比較し、選定しないといけません。
いくら品質が良くても、価格が合わなければ採用できませんし、かといってデザインも重要な要素です。非常に悩ましい課題との戦いばかりです・・・。

学び|請求と支払管理の重要性

営業社員として特に定例会で学んだことは、契約内容をしっかり理解し請求や支払いなどを適切に管理することの重要性です。これは、特に工期の長い現場を円滑に進めるために不可欠な点であり、営業職としての私の大事な役割であることを認識しました。
例えば工期の長い現場では、中間支払いの遅延が業者との間でトラブルを引き起こし、現場の進行に深刻な影響を及ぼす可能性があるのです。
(※中間支払いとは、出来高払いともいわれ、建設業法第24条に定められている工事の途中でも支払いが行われる方法で、建設工事では通例です)

学び|印象に残った町内会費の話

特に印象に残っているのは、新築マンションのオーナーが町内会に加入するかどうかについての議論です。私は何回も賃貸契約したことがありますが、町内会費が何であるかをあまり考えたことがありませんでした。町内のゴミ集積所の管理が町内会によって行われている地域が多く、加入していないとゴミを出すことが難しくなるのだそうです。特に賃貸マンションでは、入居者が多いため、ゴミに関するトラブルが頻繁に発生します。そのため、賃貸マンションでは町内会費が家賃に含まれることが多いのだそうです。
町内会費がどのように地域社会と関連しているのか、そして賃貸マンション運営におけるその役割を知ることができました。仕事だけでなく、個人的な生活においても役立つ貴重な知識を得ることができました。

学び|コミュニケーションの重要性

定例会を通じて、建設現場の工程管理、進捗管理、安全管理などに関する知識が深まりました。また、資材の選定 などについて学びました。そして、他部署やクライアントや業者との円滑なコミュニケーションが重要であることも体感できました。私はベトナム出身です。その為、定例会でのみなさんのコミュニケーションの輪の中に含ませていただく中、文化的な違いにも気づきました。特に日本人といえば、間接的なコミュニケーションが好まれる印象です。しかし、現場や定例会では誤解が生じないように直接的で、明確に伝えるようにされていたことが印象的でした。

学び|問題は根本解決を

定例会に参加してから、現場管理に貢献したいという思いと責任感が強まり、もっと学ばなければという気持ちが増しました。特に、他の参加者からの意見を聞くことは、新たな視点に気づかされ、大いに刺激となりました。
例えば、私はなにか問題が発生したら、すぐ解決できさえすれば“簡単な解決策”でいいと思っていました。しかし、その問題を俯瞰して捉えていないと、後々支障が生じる可能性があります。その場しのぎの対策ではいけないのです。経験があるみなさんは、問題の根本原因をより正確に特定し、持続的な解決策を取るべく、より深い議論をされていました。だからこそ潜在的なリスクや他への影響を見逃さないようにすることができるのだと知りました。

これから

定例会参加は、改めて営業社員としての役割や貢献度を客観的に見つめなおす機会となりました。自分が営業社員として足りていない課題や、これからどのような社員になりたいのかの目標を見出すことができました。
私は建築知識が不足しており、お客様や業者の方々とのコミュニケーションに自信が持てません。これは営業活動には大きな支障になると認識しています。以前は、営業はコミュニケーション能力を向上すればいいと思っていました。でも今は、口がうまいだけでは駄目なことが身にしみています。自社の商品を詳しく知らないと、お客様にご説明もできず、お客様の信頼も得られません。
そこを克服するために、まず第一に目指すべきは、建築知識の向上です。建築業界の基本知識や用語、各プロジェクトを通じて、プロセスを学び、分からないことを積極的に質問し、少しずつ知識を深める努力をしていきます。
知識と経験を積み、自身で計画立案、問題解決ができるリーダーシップスキルを身につけ、業務に活かします。建設は、多くの人との共同作業です。コミュニケーション能力の向上にも積極的に努力し成長したいと思います。

さいごに営業部門長より

建築知識は膨大です。実は専門家ですら知らないこと、わからないことはたくさんあります。ただそれを良しとせず日々努力を重ねることが、お客様やプロジェクトにかかわる人たちからの信頼となります。
営業という枠にとらわれず、そのプロジェクトや会社あるいは社会にとってなくてはならない必要な存在になってください。

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